だれも欲しくないような小さな優しさでも、私はそれが欲しい (ユミの細胞たちS1, S2見た)
「ユミの細胞たち」はキムユミの恋愛を描いたラブコメディ。人間の世界とは別に、ユミの細胞たち(愛細胞、理性細胞、感性細胞など…)が過ごす村もアニメーションで描かれて、自分の持つ細胞の性格から逃れられない現実も見せつけられる。。
S1でクウンとの、S2でユバビとの恋の様子がそれぞれ描かれるわけだけど、とにかくこの男ふたりが正反対すぎて、もちろんユミとの恋模様もまったく異なってくる。
ので、このドラマを見た友達と、ウンがいいかそれともバビなのか… ウンのなにが許せないのか、あのときどうしてたら別れなくて済んだのか…!と話しているうちに、自分の・友達の価値観だったり恋愛に求めるものがどんどん浮き彫りになってしまうのですごく楽しくて白熱しちゃう。
とにかくわたしはウンが好き!バビ派に何度もボコボコにされたけど……(ユミは結局どちらとも別れてるのでどっちがどうということもないんだけど)
ウン派かバビ派かを語る上でどうしてもテーマになるのが「あんなに高〜いプライドの持ち主と一緒にいられるか?」と、「モテる男(優しい男)と付き合えるか?」このふたつ。
まずひとつめ、「あんなに高〜いプライドの持ち主と一緒にいられるか?」だけど、ウンのプライドの高さにはたしかに困り物だし、これのせいで別れることになるんだよね。
会社がうまくいっていないことをユミに隠していて(ユミは別れてから知る)、それのせいで、住む場所のこと・結婚のことなど、30すぎの女の子にはあまりにもデリケートな部分でユミを傷つけることになり、そのまますれ違ってしまう。
要はカッコ悪いところをユミに見せたくなかったんだよね!!!
でもこれはウンだけじゃなくユミもよくなくて、ウンが言葉足らずならやんわり質問して探ってみたり、すればよかったじゃないか。一生一緒にいたいと思うくらい好きなんだったら、もうすこし寄り添えばよかったじゃないか……ウンがかっこつけなの知ってるなら、かっこつけさせてあげればよかったじゃないか…!
と、わたしは思いましたが、バビ派のみなさんには、あんなの無理!と一刀両断された。
たしかに結婚のことに言葉詰まらせたのはよくなかったよ。でもあそこで適当なこと言って流したりできないところもウンの良さだと思うんだよ!不器用なんだもん!ユミもそういうところが好きだったんでしょ!?(過激派)
ふたりの別れるシーンは本当にしんどかったなあ。擬似失恋ですよ。
つぎにふたつめ「モテる男と付き合えるか?」ですけど、これどうなんだろう。
「なぜかモテる人」っていうのはいて、まあそれはそれで厄介かもしれないけどバビはとにかく全員納得のモテ男で。なんでもそつなくこなすし、柔らかい物腰と雰囲気で人をひきつけるし、好きな子にもそうでない子にも優しくできる。
好きな子にもそうでない子にも優しくできる………
これが問題。
バビの異動先のインターンのダウンにバビはすごく親切で、でもバビは誰にでも優しいから他意はないんだろうと、彼女のユミも思うしかない。(彼女が自分に言い聞かせないと納得できない状況にしてる時点でわたしは嫌)
でも!寒い日の夜にたまたま会ったダウンに、バビは「寒いでしょ」と上着を貸してあげる。。これにユミはひっかかるんですね〜。鋭い女!
というのも、バビは前にユミに上着を貸してくれたことがあって、それはユミと付き合う前のこと。あれはわたしに好意があったからしたことなのか?今回ダウンに上着を貸したのは?ただの親切心なのか?
それが気になったユミがバビに放った「わたしのこといつから好きだった?」という質問だけど、これの真意はお話の中では語られない。バビはなんとなくかわすけど、ウンだったら絶対かわせなかっただろうな〜〜また言葉を詰まらせてユミを傷つけていたことでしょう。
ふたりはそのあと別れたりヨリを戻したりして結局やっぱり別れるけど、バビが大人だったこともあって、ウンとの別れよりもスッキリと迎えることができてよかった。
わたしはバビのこと好きじゃないけど、仕事をやめて作家活動をすることを応援してくれたり、夢を追う辛さに寄り添ってくれたりして、それは本当に素敵だったな。
ウンとバビのことばかりになってしまったけど、セイとのことでウンと揉めた時、ふたりの前でユミがウンに言った「これはあなたのために言う。この人は、あなたの相手がわたしでもそうじゃなくても同じことをするよ。あなたの大事な人を遠ざけるの」的なセリフには痺れた。ユミは、恋愛体質なのにちゃんと最低限のラインで自分を大事にできるところがかっこいい。
だからウンともバビともちゃんと別れられた。恋がなくてもいいんだよ!
モテてしまうのはその人の罪ではないけれど、わたしは誰にでも優しい人はいや!わたしにだけ優しくしてよ!と思ってしまう。というか、わたしだけが気づく小さな優しさしか持ってなくていい。だれも欲しくないような小さな優しさでも、私はそれが欲しいと思うから、恋人なんじゃないかな〜
だからわたしはウン派です!高らかに!
ユミ役のキムゴウンのファンミーティングにウン役のアンボヒョンとバビ役のジニョンがゲストで来ていて、キムゴウンが「ウンとバビ、どっちと付き合いたいですか?」と聞かれたけど鼻で笑ってどっちも一蹴して、アンボヒョンとジニョンが泣いていたのが最高でした。ありがとうキムゴウン
ユミの細胞たち、自分にとってとても大切なドラマのひとつになってしまったな〜!
感想として部分をとりだすとすごくシリアスに思えるけど、リアルなラブコメとしてはかなりポップでコメディー要素も強くて、普段韓国ドラマ見ない人でも楽しめるような作品だった。
これからもみんなにおすすめして、見てくれた人とウン派かバビ派か、何度でも語り明かそ!